お知らせ
2021/09/01
島根県の支援のもと、島根大学医学部、滋賀医科大学で開発された
AI による認知症の将来リスク判別プログラム全国初の実用化、認知症リスク検査がスタート
-公益財団法人ヘルスサイエンスセンター島根と業務委託契約を締結-
株式会社ERISA(エリサ)(代表取締役:河原八郎)は、島根大学医学部脳神経内科、滋賀医科大学神経難病研究センターと共同で開発した脳MRI 画像を用いたAI による認知症の将来リスク判別プログラムの全国初の実用化となる認知症リスク検査に関し、公益財団法人ヘルスサイエンスセンター島根と業務委託契約を締結しました。既存の脳ドック検査に組み入れたパッケージ検査「安全運転脳ドック」として、自動車運転業務従事者に対し2021 年9 月から提供します。
当社は、2017 年6 月に島根県商工労働部から「島根発ヘルスケアビジネス先進モデル構築支援事業」を受託し、同年11 月から国立大学法人島根大学との共同研究として、脳MRI 画像を人工知能に学習させることで、認知症の将来リスクを予測するプログラムを開発しました。
昨今、運転士の健康に起因する交通事故が増加傾向にあることから、平成28 年12 月に改正された道路運送法および貨物自動車運送事業法では、自動車運送事業者に対し、運転者が疾病により安全な運転ができないおそれがある状態で事業用自動車を運転することを防止するために、必要な医学的知見に基づく措置を講じなくてはならないと定められ、また、自動車運送事業者における脳血管疾患対策ガイドライン(国土交通省)では、脳健診の受診が推奨されています。近年、高齢者による死亡事故発生が後を絶たず、認知症の症状を有すると思われる運転者による事故の防止に向けた対応が急がれております。一方で、早期に認知機能の低下を予防する対策をとることで、認知機能低下を防ぐ、もしくはそれを遅らせることができる、と数々の研究で報告されております。
このような背景から、運転中の突発的な脳卒中発作などの予防のための従来の検査と、事故に繫がる認知機能低下の予防のための認知症リスク検査をパッケージにし、安全運転脳ドックとしてサービスを開始することとしました。本検査に含まれる認知症リスク検査に応用する技術は、脳MRI 撮像時点における脳の状態を評価するプログラム(ADS:Alzheimer’s Disease Score)と、将来リスクを評価するプログラム(DSA:Deep SurvivalAnalysis)です。
本検査の目的は、認知症を早期に診断することではなく、検査を受けた方が認知症のリスクを知って生活習慣を改善し、生活習慣病や認知症の予防に努めていただく意識改善の機会を提供することです。人工知能を活用した認知症の将来リスクを判別するプログラムが脳ドックで実用化されるのは全国初で、今後は、県内各自治体や自動車運転事業者への周知や対象エリアの拡大を図ります。
当社は今後とも、統計解析技術を核として、医療・介護・福祉の分野で、健康寿命の延伸という社会的課題に地域から挑戦してまいります。
【安全運転脳ドックの概要】
目的
脳卒中などを予防し自動車運転中の突発的な事故を未然に防ぐこと、及び、認知機能の低下のリスクを知り、本人の意識や生活習慣の改善によって、認知機能低下の予防に努めてもらうこと
内容
脳検査(MRI、MRA、簡便認知機能検査、認知症リスク検査)、頸動脈超音波検査、安静心電図検査等(認知症リスク検査の結果は医師を介し本人へ返却します)
対象
50 歳以上の自動車運転従事者に特にお勧めします。
開始時期
2021 年9 月より提供
検査機関
公益財団法人ヘルスサイエンスセンター島根
(住所:島根県出雲市塩冶町223-7/℡:0853-20-0649)
費用
42,000 円(税別)
申込方法
専用のFAX 用紙で、公益財団法人ヘルスサイエンスセンター島根へお申し込みください。
※用語
ADS:Alzheimer’s Disease Score の略。現時点での脳画像がアルツハイマー病の人の脳画像とアルツハイマー病でない人の脳画像とで、どちらにより近いかを数値で表現することができます。
DSA:Deep Survival Analysis の略。現時点での脳画像から数年間のアルツハイマー病への遷移リスクを予測し、時系列のデータで表現し、リスクの変化を示すことができます。
【企業概要】株式会社ERISA
設 立 時 期 :2017 年4 月
所 在 地 :島根県松江市
資 本 金 :8,250 万円
代表取締役 :河原八郎
業 務 内 容 :データの統計・分析・解析業務
ホームページ:http://www.erisa.co.jp/
【本件に関するお問い合わせ先】
※事業内容について
株式会社ERISA 医療機器マーケティング責任者 堀江 裕史
Tel 0852-61-8400 Fax 0852-61-8401 Email h-horie@erisa.co.jp
※検査の申込みについて
公益財団法人ヘルスサイエンスセンター島根
【当資料取り扱い上の注意点】
資料中の当社による現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。
実際の業績は、さまざまな要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決等がありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。
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